|
一言で小児整形と言ってもその対象となる年齢は生下時から学童期を過ぎた15歳前後まで、また頭部以外の脊椎から足部まで対応しなければならず、疾患も先天性疾患や外傷などの非常に多種多様です。必要な知識や技術を一緒に学び、獲得できる環境を提供できると思います。今後、成長していく患児たちは成人とは異なり、少しだけ成長を手助けできる治療を行なえばかなり機能が改善し、それは感動すら覚えます。骨折後にひどく曲がって癒合してしまった長幹骨もある程度の範囲内であれば必ず自家矯正力による回復が期待できます。
最近では脳性まひ児に対して整形外科医ができる治療としてリハビリ指導や装具作成のみではなく |
整形外科的選択的痙性コントロール手術(荷重などに必要な抗重力筋は温存し、痛みや強い痙性の原因となっている二関節筋の緊張をコントロールする手術)を行ない、移動能力の獲得や体位の保持、四肢機能回復や呼吸や嚥下の改善を目指し治療を行なっています。
どの程度改善できたかを客観的に評価する方法として動作解析を行ない定量化することを目標に研究も行なっています。多くの研究会に参加し多くの小児整形に携わる医師と交流を得られるようになり、将来的には海外留学も行なえるような体制を整えていこうと思います。そのためにはまず若い研修医のあなたたちの力が必要です。北里大学医学部整形外科学への入局を期待しています。
|