Report


骨バンク外来・病棟写真 Scene of Ward etc

受賞報告


13th EFORT at Berlin Jaque Duparc Award 受賞報告


Destruction and recovery of the neuromuscular junction after application of extracorporeal shock wave therapy.
体外衝撃波照射による神経筋接合部の破壊と再生


北里大学医学部整形外科学 助教 見目 智紀


  13th EFROT at Berlin Jaque Duparc Award受賞報告(見目智紀)  

 この度2012.5.23~24Berlinで開催された13th EFORT Congressにて上記の演題でJaque Duparc Awarde-poster)を受賞致しましたのでご報告致します。
 内容は筋肉への体外衝撃波照射によって起こる神経筋接合部の変化について研究したものです。腎結石などを破壊する体外衝撃波は、照射エネルギーを減らしてテニス肘や足底腱膜炎の疼痛部に照射すると除痛効果が得られるため、現在整形外科領域にも応用されております。私の研究では体外衝撃波をラットの下腿三頭筋に照射すると神経筋接合部のアセチルコリンレセプターが部分的に破壊されている事が免疫組織染色でわかりました。また、照射された筋肉の複合筋活動電位を計測したところ衝撃波照射直後から潜時の遅れなく振幅が低下(最大で照射2週に健側の筋出力よりも約40%の減少)し、その後徐々に回復し8週後には元通りに戻る事がわかりました。そのため体外衝撃波照射が一過性に筋肉の出力を下げる事が証明され、その原理の一つとして体外衝撃波による神経筋接合部のアセチルコリンレセプターの部分的な破壊が関与しているという内容です。
 今後もこの賞を頂いた事に恥じぬ整形外科医として北里整形に貢献して行きたいと思います。また、後輩達が世界で戦える環境を提供できる指導者を目指したいと思います。