スタッフ紹介
- 診療講師
- 河村 直
- Kawamura Tadashi
- 救急・外傷外科
救急・外傷外科を担当しております河村 直(かわむら ただし)と申します。
整形外科の歴史を紐解くと、その始まりは小児期の骨格変形(脊柱側弯など)を矯正することと、戦争の大規模化で四肢の外傷(多くは骨折)が増え、その治療を専門に扱う科が必要となったことでした。この2つを主として扱う科として整形外科が誕生したのです。整形外科は英語でOrthopaedicsと言いますが、Ortho(骨)+paedics(小児)という名前こそがその由来をよく表しています。つまり整形外科の一端は外傷外科から始まっているのです。
さて、当院では救命救急センターを開設しており、そこには重大な交通事故や高所からの墜落などによって、いわゆる「高エネルギー外傷」を受傷した方々が多く搬送されてきます。
以前は、そういった瀕死の方々を如何に救うことが出来るか、つまりPreventable Trauma Death(PTD:防ぎうる外傷死)を減少させることが最大の目標でした。
しかし、最近では、そうして救命可能となった方々でも、例えば骨折に伴う関節拘縮などで四肢不自由となり社会復帰が困難となるケースが多く見受けられるようになりました。
その流れを受けて、現在ではPreventable Trauma Disability(防ぎうる外傷後遺障害)という概念が重要視されるようになってきました。Preventable Trauma Disabilityを減少させるためには、四肢・体幹を含めた骨折治療が大事になってきます。我々は、救命可能となった方々の後遺障害を少しでも小さく、日常生活や社会への復帰が少しでも早く可能となるように日々、奮闘しております。
Preventable Trauma Disabilityの減少のために一緒に頑張りませんか?
ご興味のある方は、是非、ご一報ください。お待ちしております。
[ 経歴 ]
2003年 北里医学部卒業、北里大学医学部整形外科学入局、2009年 北里大学医学部整形外科学 助教、2011年 北里研究所メディカルセンター病院、2012年 北里大学医学部整形外科学 助教、2022年 北里大学医学部整形外科学 診療講師
[ 学位・専門資格など ]
医学博士、日本整形外科学会専門医、身体障害者福祉法指定医、日本骨折治療学会評議員
[ 研究テーマ ]
骨折治療に関する臨床的・基礎的研究、大腿骨転子部骨折整復位の力学的研究